キトロロギストXの記録
激しく変化する昨今のもとで一生をカンキツ研究に捧げてきた老学者の独白を広く一般のカンキツ愛好家(キトロロマニア)に聞いていただきたくブログを開設しました。お閑な時にどうぞ目を通してください。
201710<<123456789101112131415161718192021222324252627282930>>201712
グラントレモンの果肉にはベシクルがいくつありますか
grand結実

  近くの農協で、東京産のグラントレモンが販売されていました。グラントレモンは明治12年(1879)に来朝した、第7代目のアメリカ大統領だったグラント将軍が、中国から日本に齎した品種といわれています。寒さに強く、東京では庭木として時に見受けられます。真正のレモンでなく、レモンの香りが全くせず、レモンとなにかの品種との交雑種と考えられています。12月21日に完熟したグラントレモンの果肉ベシクルを、調べてみました。

grandまいや鉢植え

grandベシクル比較

(1) ベシクル数
 151gの果実に、2095個のベシクルがありました。150gの同大のレモンには2435個、オレンジには3025個ありましたので、限界個数は両者の中間の5500程度と思われました。ベシクルは、レモン、ライムのベシクルにはないカロチノイドで、うすく黄色に呈色していました。

grandベシ重
grand短柄率

(2)袋の部位によるベシクルの違い
 袋には、26mg内外のレモン様の長柄ベシクルと、15mg程度の丸形の短柄ベシクルがありました。袋の基部と頂部の部位間では、長柄ベシクルでは変わりなく、短柄ベシクルでは、袋の両端が小さいベシクルでした。短柄率は25%程度で低かったのですが、しかし、両端で、50%程度の高い短柄数率がみられました。

grand糖度

(3)袋の部位による固形物量の違い
 袋の部位による固形物量の違いは、袋の頂部、基部ともに変わりがなく、どの部位でも8%内外の低い含量がみられました。部位による濃度勾配の特徴は、みられませんでした。

grand鉢植え

 グラントレモンは、花つきよく、早くから果実がなり、大木にならない、病虫害に強いなど庭木として優れていて、耐寒性のため東京でも育ちます。寒空にレモン様の果実がたわわになった様子は、豊かさを感じさせるものです。レモンの香りのない酢みかんと思えば、果汁たっぷりの果実の利用法があるように思われます。グラントレモンはアメリカにはなく、小形のグラントレモンは、1908年にマイヤー(F.N.Meyer)が中国から導入したマイヤーレモンに、そっくりです。アメリカでは、庭木として、垣根として、盆栽としてマイヤーレモンを利用しています。今回、農協では、ライムとして売られていましたが、ライムは全く別物ですので、間違いのないように。 
スポンサーサイト
ランキングに参加しています。良かったら押してください。

FC2Blog Ranking

にほんブログ村 グルメブログ フルーツへ
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright © 2004-2005 Powered By FC2ブログ allrights reserved.