キトロロギストXの記録
激しく変化する昨今のもとで一生をカンキツ研究に捧げてきた老学者の独白を広く一般のカンキツ愛好家(キトロロマニア)に聞いていただきたくブログを開設しました。お閑な時にどうぞ目を通してください。
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シシユにはベシクルがいくつありますか
sisiyu果実

 特徴のある形をしたシシユ(獅子柚)は、別名ジャガタラ柚といいますが、九州のあちらこちらで見かける庭園樹です。ジャガタラとは、インドネシアジャワ島のバタビヤ市の古い呼称ですので、古く南方から南支を経由して、九州に渡来したものと思われます。来歴不詳のブンタンの雑種とみられています。荒い果面が獅子頭を思わせ、名前の由来となっています。ユズの匂いはいたしません。東京産のシシユが入りましたので、ベシクルを調査しました。

sisiyu果皮率

1)ベシクル数
 694グラムの果実に、5335本のベシクルがありました。シシユは果皮がほとんどで、果皮率には産地間に大きな違いがありました。シシユの開花日は遅いために、果肉の発達が気象的に不十分の所為だと思われました。熱帯では、果肉の発達がよく、文旦並みの1万個を超すベシクルを持っていると思われます。

sisiyuベシ重
sisiyu短柄率

2)袋の部位によるベシクルの違い
 袋には、39mg内外の長柄ベシクルと、17mg程度の丸形の短柄ベシクルがありました。袋の基部と頂部の部位間では、長柄ベシクルでは基・頂両端が大きく、短柄ベシクルでは同じような大きさでした。短柄率は20%以下で低いものでした。ベシクルはカロチノイドで薄く黄色に呈色していました。


sisiyu28年糖度

3)袋の部位による固形物量の違い
 袋の部位による固形物量の違いは、袋の頂部、基部ともに変わりがなく、どの部位でも10%弱の低い含量がみられました。酸味も少なく、部位間の濃度勾配の特徴は、みられませんでした。

sisiyuベシ得る

 シシユは庭木として栽培しやすく、寒さにも強いところがあり、東京でも良好な生育を遂げていると思われます。しかし、開花始めが遅く、結果樹令はやや遅い方なので、実のなるのを気長に待つ必要があります。果肉の利用より、果皮の白い肉厚なアルベドの菓子加工に魅力を感じています。 

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