キトロロギストXの記録
激しく変化する昨今のもとで一生をカンキツ研究に捧げてきた老学者の独白を広く一般のカンキツ愛好家(キトロロマニア)に聞いていただきたくブログを開設しました。お閑な時にどうぞ目を通してください。
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パール柑にはベシクルがいくつありますか
paruvesi果実
paruvesi変遷

 パール柑の名称は、戦前、鹿児島で人気のあったブンタンのオオタチバナ(大橘、これをダイキツと読んだら別の品種を指しますのでご注意を!)の熊本名産のブランド名です。温暖化の影響で、生産が安定していて、毎年陳列されています。種の多いのが欠点ですが、熊本では、河内晩柑についで、人気のあるブンタンの仲間です。パール柑の果肉に、ベシクルがいくつあるか調べました。

paruvesiベシクル

1)ベシクル数
 535グラムの果実に、4593個のベシクルがありました。種子数が多いので定かではありませんが、限界個数は5000個程度と思われました。同程度の大きさのメロゴールドの1万個と比べますと、随分少ない数でした。果肉に、ベシクルの外回りの自由果汁が少なく、ベシクルがしっかりしていて、80mgを超えるほどの大きなベシクルも多くみられました。

paruvesi1ベシ重
paruvesi短柄率

2)袋の部位によるベシクルの違い
 袋には、60mg内外の長柄ベシクルと、30mg程度の丸形の短柄ベシクルがありました。袋の基部と頂部の部位間では、長柄ベシクルでは基・頂両端が大きく、短柄ベシクルでは基部ほど大きいものでした。短柄率は20%以下で低くかったのですが、長柄、短柄共に、基部ほど高い短柄率を示しました。

paruvesi糖度

3)袋の部位による糖度の違い
 部位による糖度の違いは、袋の頂部ほど低く、部位間の濃度勾配が、頂部ほど高いみかんなどの逆伸となっていました。

paruvesi油胞

 オオタチバナは、戦前のブンタンの中で、最高の品種と評されていました。しかしその後、水晶文旦や河内晩柑(ブンタン雑種)、土佐文旦のようなより果汁が多く、美味なブンタンに押されてきました。改めて、パール柑を食して感じることは、ベシクル離れがよく、自由果汁が少ないので手が汚れず、ベシクルの柔らかいグレープフルーツとは真逆な、しっかりした食感を与えました。できれば、無核品種を育成したいですね。 


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